上海万博 史上かつてない大規模な開催が予想されています
上海万博が2010年5月10日から10月31日まで中国で開催されます。開催地の中心部を流れる川の両岸を会場に開かれる予定ですが、これまで過去最多だった大阪万博の約6400万人を上回る、約7000万人の来場者数が見込まれていて、史上かつてない大規模な開催が予想されています。
上海万博は「より良い都市、より良い生活」をテーマに準備をすすめていますが、その一方で宿泊や人材不足の深刻な問題を抱えています。 ですから中国政府は投資を増やし、交通や通信、サービスの分野での整備を進めているようです。そのような中で北京―上海間の高速鉄道や高速道路建設、また空港の整備においては人が余り気味になっているので、これまで失業問題が大きな社会問題になっていただけに、上海万博は新たな起爆剤としても注目されています。
しかし、日頃、頻繁に交通渋滞し、環境の汚染も広がり、人々も快適な生活を送っているとは言いがたい都市だけに、上海万博に向けてまだまだ課題は山積みです。
上海万博はオリンピック同様に中国社会において大きな影響を及ばすと考えられています。オリンピックは開催期間が1ヶ月と短いですが、上海万博はもっと期間が長く、またスポーツより広い範囲にわたって生活の各分野とも関わりがあるので、上海万博よって世界中に中国の文化や科学・技術レベルを示すことが出来る絶好なチャンスだと考えています。
北京オリンピックの開催期間中は、ボランティアの人々の精神が世界中で高い評価を受け、現代における中国の精神的風貌を十分に示すことが出来ました。
日本館 こころの和・わざの和
また、上海万博の「より良い都市、より良い生活」というスローガンは、今、中国が抱えているあらゆる問題に直面している社会情勢に一致しているので、より多くの人々が緑に囲まれたライフスタイルや省エネ、環境保全という理念に賛同してくれるに違いないと期待しています。人々が生活に対して考え方を変えることで世界が中国にもっと感心を持ち、理解を深めてくれると期待しているのです。
上海万博はかつて日本で行われた愛知万博と比較すると約4倍の規模で行なわれます。日本からは、政府のほかに企業連合や大阪府・市が出展しますが、日本館は「こころの和・わざの和」をテーマに、省エネルギーや水浄化、介護ロボット技術などの展示を検討しています。
最新の環境技術を駆使して建築されるドーム形の建物の延べ床面積は7200平方メートルで、海外での万博における日本館としては最大規模だと言われています。上海万博における日本間の総事業費は約130億円が予定されているといいますから、見応えがありそうです。上海万博も愛知万博同様に後半になればなるほど気候も良くなりますし、来場者が増えていきそうですね。